音楽メインの葬儀?音楽葬や気になる著作権問題について解説!
「音楽葬」という言葉を聞いたことはありますか?音楽葬とは簡単にいえば、その名前の通り音楽を中心として行われるお葬式のことです。何かしらの宗教宗派に基づくのではなく、基本的には無宗教で行われます。ただ、仏教やキリストなどのお葬式でも音楽葬の要素を取り入れることもできます。今回は音楽葬について詳しくご紹介していきましょう。
音楽葬とは?
音楽葬とは簡単にいえば、その名の通り音楽を中心に行われるお葬式のことです。葬儀の際に故人が生前に好きだった曲や、家族や恋人との思い出の曲、故郷を思い出せるような曲など、思い出のある曲を流すことができるお葬式のことです。
思い入れのある音楽を流すことで故人との思い出や人柄などが思い起こさせることから、参列者の記憶に残りやすく、思いを馳せられる葬儀形式であると話題を集めています。音楽葬の際は無宗教であれば、基本的にどのような曲を流しても大丈夫です。ただし、葬儀会場によっては音楽葬を取り入れていないところもあるので、事前に確認しておくことが大切です。
宗教葬の場合は要注意!
音楽葬は無宗教であれば、どのような曲でもかけることができます。とはいえ、宗教によっては音楽葬を禁止または推奨していないこともあるので、所属している宗教・宗派に葬儀中に音楽を流してもいいかどうか確認を取る必要があります。場合によっては仏教やキリストなどのお葬式でも、音楽葬の要素を取り入れることができます。
著作権には気をつけて!
お葬式で音楽を流す際に気をつけたいのが著作権です。葬儀会場などの施設で音楽葬を行うとなると、音源の著作権でトラブルが起きる可能性があります。著作権では、著作者以外の人が無断で音楽を演奏したり複製したりすることを禁じており、勝手に音楽が利用された場合、著作者は使用料を得ることができる仕組みになっているのです。
そのため、一般社団法人日本音楽著作権協会という団体が個々の著作者から委託を受ける形で、使用料の徴収や管理等を行っています。CDやインターネット配信の音源を使う際は、一般社団法人日本音楽著作権協会に使用料を払う必要があります。一般社団法人日本音楽著作権協会と葬儀社との契約があるかによって、音楽が流せるかどうか変わってくるので、事前に確認を取らなければいけません。
ただし、自宅でお葬式を行うのであれば著作権問題が発生しないので、自由に音楽を流しても大丈夫です。故人が好きだった曲や、思い入れのある曲を流して、故人との思い出を振り返ってみてはいかがでしょうか?また、あくまでもお葬式の場なのであまりにアップテンポすぎる曲や歌詞にふさわしくない言葉が入っている曲を流すと、参列者に不快な思いをさせる恐れがあります。したがって、どんな曲を流すのかはしっかり見極めなければいけません。
音楽葬の要素を取り入れるケース
音楽葬の要素を取り入れるケースには3つのポイントがあります。
1つ目は故人の意思を葬儀に反映しやすいことです。基本的に宗教宗派にとらわれることなく行えるのが音楽葬なので、式のすべてを故人の意思に基づいた葬儀にできるのです。故人の人柄があふれるお葬式にもできます。
2つ目は葬儀の参列者も故人のことが記憶に残りやすいことです。音楽葬では、音楽を中心としているので感情とともに聴覚が働きます。感情と聴覚が結びつくことで記憶に残りやすくなり、故人のことを忘れずにいてくれる参列者が増えることにつながります。
3つ目は司祭者への御礼がかからないことです。何度もいうようですが、音楽葬は基本的に特定の宗教宗派にとらわれることはありません。寺院や教会などに足を運ばなくてもお葬式ができるので、お布施などの費用をカットできるのです。お葬式をするにしても多大な費用が必要になりますから、少しでもカットできるのは家族にとってもありがたいですよね。
司祭者への御礼をカットした分、オプションをつけることでより故人を偲ぶことができる豪華なお葬式を開催することもできます。結婚式でも自分たちで自由に式次第が決められる「人前式」が話題を集めていますが、お葬式でも故人の意思を反映できる音楽葬が今注目されているのです。
今回は音楽をメインに行われる「音楽葬」についてご紹介しました。基本的に音楽葬は自由に音楽を流してもよいのですが、決まった宗教や宗派に入っている方は事前の確認が必要です。また、場合によっては著作権問題が発生する可能性があり、葬儀社によっては音楽葬を取り扱っていないところもあります。そのため、こちらも事前に確認しておかなければいけません。とはいえ音楽葬では故人の意思を反映でき、参列者も記憶に残りやすいお葬式にできるので、人柄が溢れるアットホームで素敵なお葬式にできます。堅苦しい雰囲気が苦手な方は、ぜひ「音楽葬」を検討してみてはいかがでしょうか?